60年代、あのJAZZの帝王と呼ばれたマイルス・デイヴィス(1926-91)を中心に、大活躍した当時最強のクインテットメンバーの中にハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ロン・カーターがいた。
そんな彼らが、1976年アメリカで毎年夏に行なわれるジャズの祭典、ニューポート・ジャズ・フェスティバルにて、マイルス・デイヴィス・クインテット時代の演奏を再現しようとピアノのハービー・ハンコックを筆頭に結成したのが、そう、V.S.O.P.である。これはVery Special One time Performance(1回限りの演奏)のイニシャルをとって名づけられたことからもわかるように、その1回の特別ステージの予定だった。しかし、1度だけのつもりの演奏の評判が非常に高く、その後も活動するようになり、77年、79年には日本にもV.S.O.P.として来日している。
当時のV.S.O.P.クインテットのメンバーには御存知今は亡きドラマー、トニー・ウィリアムスがいた。1969年、トニーがマイルス・デイヴィスのバンドを脱退し、その後任を是非にと任されたのが、ジャック・デジョネット。彼はデイヴィスのバンドでドラムをプレイし、ハービー、ウェイン、ロンとも同じステージに立って来た。そんな彼が今回 THE QUARTETのメンバーとして来日するのである。